グッズにまつわる予備知識
ーコースターよりー
縄文コースターの背景に描かれている文様は、実際に縄文土器に描かれていた文様をディフォルメしたものです。「パネル文」と呼ばれる文様で、長野県・藤内遺跡(縄文時代中期(前3000年~前2000年))から出土した筒状の深鉢形土器の全面に敷き詰められています。
ー縄文クリップよりー
縄文クリップの「津金御所前遺跡」「月見松遺跡」はそれぞれの遺跡から出土した縄文土器のフチにつくられていた「顔面把手」と呼ばれる部分をクリップにしたものです。顔面把手が付く深鉢形土器は山梨県や長野県域から出土する縄文土器に見られます。
津金御所前遺跡(つがねごしょまえ)は山梨県北杜市にあり、縄文時代中期の遺跡。この土器は出産のシーンを表しているといわれており、胴部中央から新生児の顔がのぞいていると考えられています。
月見松遺跡は長野県伊那市の遺跡で縄文時代中期。この土器には新生児の姿は見られませんが、顔面把手は津金御所前遺跡のものと同じようなつくりのため、女性の顔だと考えられています。